手書きの履歴書は転職活動の『お守り』です

 手書きとPC作成の履歴書。作成方法の違いが採否を決定する程、影響のある物ではありません。ですが、自信を持って提出できる手書きの履歴書は、真剣な転職活動を行う方には心強い「お守り」となるに違いありません。

 中途採用の応募書類、おすすめは手書きの履歴書+職務経歴書、そして必要に応じたポートフォリオ等の添付資料。

 読めない程汚い文字、必要最低限の項目を埋めていない履歴書は論外ですが、そうでなければ手書きの履歴書の方が好印象です。逆に最も印象が悪いのはパソコン作成で必要最低限の項目すら埋められていないモノ。事務職希望でインクが無くなり写真や文章の文字が読めなくなっている物などです。

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手書きの履歴書が好まれる理由

 以前は「ワープロ打ちの履歴書なんて論外」と答える人事担当者も存在しました。ですが、PCが普及しデジタルが溢れる現在では、手書きの履歴書にこだわる人事担当は殆どいないと言えるでしょう。

 勿論、その人がどのような字を書くのかもみられる事にはなりますが、それは来社時に実施するアンケートや筆記試験等でも確認出来る為、手書きの履歴書が好印象である理由は他にもあると考えるべきです。

 大手転職サイトのデータでは、PC作成を好む担当者が14%、手書きの履歴書が43%程度と言ったアンケートデータありました。また、42~43%の担当は「どちらでも良い」と言っている訳です。では、手書きが好まれる理由はなぜでしょうか。

手書きの履歴書が良い点

  • 熱意・誠意が伝えやすい
    →「当社の為にわざわざ手書きで準備してくれた」と受け止め、それだけ応募している企業に対する就業希望が強いと感じて貰えるかもしれません。
  • 一般常識や配慮のある人柄だと伝えられる
    →「履歴書は手書きが好まれる」という常識を理解している事、また、そういった人事担当者に配慮した行動がとれる事も同時に伝える事が出来ます。
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PCで履歴書を作成する場合の注意点

 それでは、逆にPCを用いて作成した履歴書はマイナス印象なのでしょうか。そんな事はありません。特にIT系企業を中心に、最近ではPCで作成した履歴書と指定して提出を依頼される事もあるほど一般的でニーズもある物です。

 但し、どのような場合であっても、注意すべき点はありますし、応募書類として相手に与える印象は的確に捉えて活用する必要があります。

 例えば、データとして保管や複製が容易なPCでの履歴書作成は、大量に印刷・配布が可能だと言う事は誰もが理解している事。記載された内容が、テンプレートそのものでは人事担当者に魅力を感じて貰う履歴書とは言えないでしょう。

PC作成時の留意点

  • 日付に関する項目
    → 作成済みの履歴書を使用する場合に最も注意が必要な項目です。日数の経過している物は、自分の年齢表記なども忘れず確認しましょう。
  • 希望職種
    → 複数社に応募する場合、必ずしも同じ職種での応募とは限りません。履歴書に記載の希望職種も見直します。
  • 志望動機
    → 自分を的確に売り込むためには、応募先企業に合わせた志望動機が必須です。使い回すのではなく、応募企業ごとに工夫した内容を記載するように心がけます。

応募資料提出時の注意点

面接時には必ず履歴書を持参しましょう。
企業HP等での応募の場合、メールに履歴書を添付する事も少なくないはずです。また、求人媒体に詳細なデータを入力し企業側が確認している場合もあるでしょう。しかし、実際の面接時には必ず履歴書を持参するようにします。

データで送っているからといって、面接の場面に企業の人事担当者が履歴書をプリントアウトしているとは限らないと考えるべきです。

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職務経歴書を準備しよう

 中途採用の場合には、履歴書とセットで求められる事も多い書類です。その場合、履歴書の職務欄に記載するのではなく、別紙に経験した職務の内容を纏めた「職務経歴書」を作成しましょう。履歴書と異なり、作成にはPCを用いる事をおすすめします。

 書式自由である職務経歴書は、提出先である人事担当に対し情報を整理し伝えやすく作成するのはPCを使用する事が向いています。作成の過程で、工夫を示す機会にもつなげる事が可能です。

 そしてその書類の持つ意味は、応募者の具体的な経験を伝える為の物であると同時に、面接・面談の場面以外で応募者自身が企業にプレゼンテーションする事の出来る数少ないツールともなります。職務経験の狩る人は必ず用意してください。

職務経歴書作成のポイント

  • タイトル、氏名、作成日等の基本情報
    → 写真や学歴、住所などは必要ありませんが、氏名と作成日は忘れずに記載します。
  • 各企業の在籍期間と職務内容・経歴
    → 複数企業・複数部門を経験している場合、日本では古い物から記載される場合が多いようです。但し、欧米式に直近のものからでも問題はありません。
  • 職務実績
    → 必須とは言いませんが、経験した業務の中で残した実績を的確に記載する事は、分析能力や文章能力を表現する機会にする事も可能です。
  • 保有スキル・資格
    → 履歴書に記載する資格のみでなく、特定の経験から得られる能力(スキル)は職務経歴書に簡潔に記載すると効果的です。
  • その他
    → 処遇や担当業務、ポジション等の希望や入社後の目標・ビジョン等を記載する事も可能です。

職務経歴書は、原則として書式自由です。自己PRに活用するにはうってつけとも言えるでしょう。だからと言って、必要以上に情報過多となる事や客観性のないアピールとならぬようにするなどの点に充分気を付けます。

 応募後に、対面やリモートで人事担当者と直接話す機会が設けられたとしても、それは限られた時間の中で行われるものとなります。事前に職務経歴書を準備する事で、限られた時間を有効に活用する事が出来るという意味では履歴書以上に重要な書類として扱われる事も多いものだと認識しましょう。

応募書類まとめ

 就業を希望する企業に応募する方法も現在では多岐にわたるようになってきました。SNS等を通じた応募も可能ですし、応募~採用に至る一連のやり取りがデータ・WEBのみので完結する事も珍しくはありません。ですが、まだまだ履歴書・職務経歴書は就職活動において必要とされるはずの物です。

ここで取り上げた各書類の意味を理解し後悔と失敗のない転職活動に役立てて頂ければ幸いです。 

応募時の必要書類とポイント
  1. 履歴書
    →丁寧に手書きで記入する事で誠意・熱意を伝える。
    →PCで作成した履歴書でも写真は別に印刷して貼り付けると好印象の場合もあり。
  2. 職務経歴書
    →自分を売り込むためのプレゼンテーション資料として考える。
    →原則、書式は自由。履歴書とセットで提出PCを使って作成する方が効果的。
  3. その他、応募先企業が求める添付資料
    →実績としてポートフォリオ(具体的な実力を示す制作物など)、資格・免許証など。


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